COLUMN

リンパ浮腫弾性ストッキングのご相談を受けております。

リンパ浮腫の治療に用いる弾性ストッキングの着用で最も大切なことは、ご自身の身体や浮腫の状態に合わせたものを使用することです。適正な着圧ではないものを使用すると、痛みやしびれが生じたり、一部の組織に負担がかかり症状を悪化させたりすることにもなりかねません。

銀座リプロ外科では、

  • これまで弾性ストッキングを使用してきたが症状が緩和されない
  • 痛みやしびれがある
  • うまく履くことができない

といった方を対象に、リンパ浮腫治療のための弾性ストッキングのご相談を受け付けております。

 

履き方チェックポイント

弾性ストッキングは、ご自身の症状にあった適正な着圧のものを使用することが大切です。次の4つのポイントでチェックしてみましょう。

  1. 締め付けられる
  2. 弾性ストッキングは着圧がかかるものですが、一部分だけが締め付けられるといった使用感のものはおすすめできません。締め付けが強いとその部分の静脈がうっ血したり、リンパの流れを妨げ症状が悪化したりすることがあるからです。

    特に下肢リンパ浮腫の初期は、片方の足にだけ症状が出るため片足ストッキングを使用される方がいらっしゃると思います。しかし、片足ストッキングの場合、ずれないように履き口で固定するために締め付けが強くなってしまいます。

  3. 均等に圧がかかっていない
  4. 弾性ストッキングは、つま先から骨盤まで適度な着圧で使用できるように調整されています。また普通のストッキングに比べると足首周りは特に圧迫が強く、履き方にはコツが要ります。正しい着用方法で履かないと、必要な部位に必要な着圧がかからず、逆に症状を悪化させる原因にもなりかねません。

  5. 脱いだときに横線が入っている
  6. 脱いだ後に弾性ストッキングに横線が入っている場合、伸びて圧迫が弱くなってきている可能性があります。これは使用しているうちに伸びてストッキングが劣化しているか、ズレてきたときの直し方が正しくないのかもしれません。

    弾性ストッキングは、太ももより上だけを引っ張り上げてズレを直そうとすると、太もも部分だけ伸びて劣化が早まってしまいます。足首から順に引っ張っていく正しい履きなおし方で長持ちさせ、適正な圧迫で履けるようにしましょう。

  7. 皮膚に傷がある(蜂窩織炎のリスクになります)
  8. リンパ浮腫になると、リンパ液の流れが悪くなりわずかな細菌が身体に入っただけでも炎症を起こす可能性が高くなります。この炎症を蜂窩織炎といい、リンパ浮腫の治療においては最も避けなくてはいけない状態です。

    弾性ストッキングを履くことで蜂窩織炎になるリスクを抑えることができますが、すでに傷がある場合は、圧迫が刺激となるため弾性ストッキングの着用はできません。

    傷や炎症が見られたら弾性ストッキングの着用を中止し、医師の診察を受けましょう。

これらに当てはまる方はぜひ当院までご相談ください。完全予約制となっておりますので、下記よりご予約の上ご来院ください。

 

銀座リプロ外科のリンパ浮腫弾性ストッキングについて

銀座リプロ外科では、医療機器メーカーの協力により完全オーダーメイドの弾性ストッキングをご提供しています。患者様の体のサイズや浮腫の症状に合わせてお作りするため、会陰や骨盤内を適度に刺激し、リンパ液の滞留を防ぐとともに、もう片方の足への影響も予防できる特別なストッキングです。

適度な着圧で、一部の組織にのみ負担がかかることがないため、痛みやしびれを感じることなくご使用いただけます。また、抗がん剤などの影響で手指に力を入れづらい患者様でも履きやすい工夫をこらしております。

指示書があれば、3割負担(上限あり)でご購入いただくことが可能です(医師の診察が必要です)。

ご自身の症状にあった弾性ストッキングをご希望される方は、ぜひ銀座リプロ外科までご相談ください。

またリンパ浮腫との付き合い方や対処方法、弾性ストッキングの履き方、状態の確認、その他リンパ浮腫に関するお悩みについて相談できるリンパルームを設けております(予約制)。

リンパ浮腫、弾性ストッキングに関するご相談は、下記よりご予約の上ご来院ください。

銀座リプロ外科 予約フォーム

この記事の執筆医師

永尾 光一 先生

永尾 光一 先生

東邦大学 医学部教授
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター
東邦大学医療センター大森病院 形成外科センター長

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。形成外科診療科部長を経験する(基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

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