約8割が男性不妊の原因を知らない:銀座リプロ外科が男性不妊に関する意識調査を発表 | 男性不妊治療は銀座リプロ外科            
COLUMN

約8割が男性不妊の原因を知らない:銀座リプロ外科が男性不妊に関する意識調査を発表

このたび、銀座リプロ外科では、男性不妊に関する意識調査をインターネット調査により実施。その結果を発表しました。

内容はPRTIMESでもリリースいたしましたが、ウェブサイトでもご覧いただけるよう、公開いたしました。

約8割が男性不妊の原因を知らない:銀座リプロ外科が男性不妊に関する意識調査を発表

男性不妊・精索静脈瘤にお困りのかたへ
男性不妊の40%精索静脈瘤が原因

男性不妊の40%にある精索静脈瘤は、精巣やその上の精索部(精管、血管、神経、リンパ管などを覆う膜)に静脈瘤(じょうみゃくりゅう・静脈の拡張)が認められる症状のことを指します。一般男性の15%に認められ、男性不妊症患者の40%がその疑いであるとされています。

サマリー

今回の調査では、全国の24歳~59歳の男女1,055名を対象に実施(男性53.0%、女性47.0%)。男性不妊に関する16の項目において回答を得ました。その結果、不妊の原因が男性側にあることは全体の半数以上が理解している一方、その具体的な原因や治療についての認識はまだ広く周知されておらず、約8割の人がその原因についての知識を有していないことがわかりました。以下、この調査の具体的な結果をご報告いたします。

不妊の原因の約半分が、男性にあることを知っていますか

不妊治療への認知と理解が広がる中、不妊の原因が男性側にもあることは広く知られるようになってきました。今回の調査でも、全体の半数以上、56.0%の人が「知っている」と答え、認識の高まりが見て取れます。

N %
はい 591 56.0%
いいえ 464 44.0%
合計 1055 100%

男性に原因がある場合、治療する

N %
そう思う 446 42.3%
ややそう思う 320 30.3%
どちらでもない 252 23.9%
ややそう思わない 12 1.1%
そう思わない 25 2.4%
合計 1055 100%

男性不妊症に対する認識が高まると同時に、もし自身や自身のパートナーである男性に不妊の原因があった場合に対処をすると応える人の割合も高まっています。今回の調査では、「そう思う」「ややそう思う」と答えた人の合計は72.6%。夫婦やパートナー間の共通認識として不妊治療という選択肢が広まってきていることがわかります。

医学的根拠(有効性)の高い3つの病気(精索静脈瘤、精路閉塞、下垂体ホルモン低下)を知っていますか

N %
すべて知っている 37 3.5%
2つ知っている 46 4.4%
1つ知っている 129 12.2%
すべて知らない 843 79.9%
合計 1055 100%

一方、男性側に不妊の原因がある場合の具体的な病名、病気に対する認識となると、認知度は一気に低下しました。男性の不妊において医学的根拠の高い3つの病気「精索静脈瘤」「精路閉塞」「下垂体ホルモン低下」をすべて知っている人は全体のわずか3.5%。3つとも知らないと答えた人は全体の79.9%に上り、男性の不妊に対する深い理解はまだまだ進んでいないことがわかります。

精索静脈瘤を知っていますか

N %
はい 73 6.9%
いいえ 982 93.1%
合計 1055 100%

精巣から心臓に戻る静脈の血液が逆流して精巣に静脈の「こぶ」ができる精索静脈瘤は、一般成人男性の約15%、男性不妊症患者の約40%に見られます(2017年のWHO調査による)。男性の不妊の原因の一つとなる病気である一方、手術により症状の顕著な改善が期待できますが、今回の調査ではこの精索静脈瘤を知っている人は全体の6.9%に留まっています。

精索静脈瘤により早期の生殖機能低下になることを知っていますか

N %
はい 62 5.9%
いいえ 993 94.1%
合計 1055 100%

精索静脈瘤は精子を作る機能を低下させ、精子のDNAの損傷や男性ホルモン分泌の低下につながる病気です。また後天性の男性不妊症(2人目不妊)の78%の原因ともなっていますが、早期の生殖機能低下につながるリスクのある病気であることを知っている人は全体の5.9%に留まりました。

精索静脈瘤がある場合、手術する

N %
そう思う 231 21.9%
ややそう思う 260 24.6%
どちらでもない 470 44.5%
ややそう思わない 45 4.3%
そう思わない 49 4.6%
合計 1055 100%

自身や自身のパートナーが精索静脈瘤であった場合に手術をするかどうかについては、全体の半数近い46.5%の人が「そう思う」「ややそう思う」と答えています。一方、「どちらでもない」と答えた人も44.5%と多いことから、夫婦間、パートナー間での意識の統一や話し合いの機会を設けることの難しさも感じ取れます。

精路閉塞を知っていますか

N %
はい 122 11.6%
いいえ 933 88.4%
合計 1055 100%

精路閉塞は、精巣において作られた精子が通る管(精管)が詰まっている状態を言います。この精路閉塞の認知度は精索静脈瘤よりもやや高く、全体の11.6%となっています。

精路閉塞がある場合、手術する

N %
そう思う 239 22.7%
ややそう思う 271 25.7%
どちらでもない 447 42.4%
ややそう思わない 40 3.8%
そう思わない 58 5.5%
合計 1055 100%

自身や自身のパートナーが精路閉塞であった場合に手術をするかどうかについては、全体の半数近い48.4%の人が「そう思う」「ややそう思う」と答えています。一方、「どちらでもない」と答えた人も42.4%と多くなっています。精索静脈瘤よりも認知度が高いぶん手術を前向きに捉える人が多いようですが、精索静脈瘤の手術と同様、夫婦間、パートナー間での認識の共有が求められる結果となっています。

精索静脈瘤と精路閉塞の日帰り手術を知っていますか

N %
はい 45 4.3%
いいえ 1010 95.7%
合計 1055 100%

精索静脈瘤や精路閉塞の手術は日帰りで受けることができる手軽な手術です。しかし、その認識はまだまだ広がってはいません。今回の調査でも、日帰り手術を知っている人は全体のわずか4.3%に留まりました。

日帰り手術なら受ける

N %
そう思う 301 28.5%
ややそう思う 330 31.3%
どちらでもない 349 33.1%
ややそう思わない 30 2.8%
そう思わない 45 4.3%
合計 1055 100%

日帰りで精索静脈瘤や精路閉塞の手術を受けられるなら受けたい(受けさせたい)と考える人は、「そう思う」「ややそう思う」の合計で59.8%。半数以上の人にとって日帰りであることが手術のハードルを下げる要因となっていることがわかります。

精液検査・採血以外の泌尿器科的検査(陰嚢・精巣・精管・精巣上体の診察とエコー検査)を知っていますか

N %
はい 175 16.6%
いいえ 880 83.4%
合計 1055 100%

男性不妊のでは精液検査・血液検査がよく行われますが、生殖医療ガイドライン2021では、泌尿器科的検査を推奨しています。しかし、泌尿器科的検査を知っている人は全体の16.6%に留まっています。銀座リプロ外科では、泌尿器科的検査(陰嚢・精巣・精管・精巣状態の診察とエコー検査)を気軽に受けることはができます。

治療可能な原因がわかるなら泌尿器科的検査を受ける

N %
そう思う 326 30.9%
ややそう思う 355 33.6%
どちらでもない 305 28.9%
ややそう思わない 25 2.4%
そう思わない 44 4.2%
合計 1055 100%

精液検査は多くの場合、産婦人科にておこなわれますが、男性にとって産婦人科での精液検査はハードルが高いものです。一方、泌尿器科や男性不妊外来専門医院による泌尿器科学的検査であれば精神的な負担は少ないと考えられます。今回の調査でも、治療が可能であるなら泌尿器科学的検査を受けると答えた人は「そう思う」「ややそう思う」の合計で64.5%に上っています。

男性を治療せず、女性から卵子を取り出す処置をする

N %
そう思う 67 6.4%
ややそう思う 127 12.0%
どちらでもない 509 48.2%
ややそう思わない 187 17.3%
そう思わない 170 16.1%
合計 1055 100%

女性から卵子を取り出す処置(体外受精・顕微授精)を選ぶと答えた人は、「そう思う」「ややそう思う」の合計で18.4%。一方、「ややそう思わない」「そう思わない」と答えた人は33.4%となっています。男性不妊症の認知拡大と共に女性にのみ負担のかかる不妊治療は選ばれなくなる傾向にあります。

30代女性の体外受精・顕微授精の出産率は約20%であることを知っていますか

N %
はい 138 13.1%
いいえ 917 86.9%
合計 1055 100%

体外受精・顕微授精の成功率は女性の年齢の上昇と共に低下する傾向にあります。30代女性の体外受精・顕微授精による出産率は約20%と低調です。しかし、その事実を知っている人は全体の13.1%に留まっています。

サプリメント・漢方の服用は、医学的根拠が高くないことを知っていますか

N %
はい 314 29.8%
いいえ 741 70.2%
合計 1055 100%

不妊治療にサプリメントや漢方を推奨する例が見られますが、実際には医学的根拠は低く、あくまでも他の治療と併用して取り入れるべきものです。漢方・サプリメント・ホルモン薬の医学的根拠の低さについて認識を持つ人は29.8%となっています。一方、医学的根拠の低さを知らない人は70.2%と高く、薬・漢方・サプリメントの服用が、治療であるという認識をされる可能性があります。
銀座リプロ外科では、漢方・サプリメント・ホルモン薬は、あくまでも補助的に使用することを推奨しています。

男性は、サプリメント・漢方の服用だけでよい

N %
そう思う 24 2.3%
ややそう思う 86 8.2%
どちらでもない 401 38.0%
ややそう思わない 237 22.5%
そう思わない 307 29.1%
合計 1055 100%

男性不妊症の対策はサプリメントや漢方の服用で十分と考えている人は、「そう思う」「ややそう思う」を合わせて全体の10.5%。一方、「ややそう思わない」「そう思わない」と答えた人は全体の51.6%と半数を超えており、男性の不妊治療の認知度の高まりを感じさせる結果となりました。

銀座リプロ外科について

銀座リプロ外科は、高度な外科手術による男性不妊治療を中心とした、完全予約制のクリニックです。精索静脈瘤手術やパイプカット再建手術は、スーパーマイクロサージャリーの技術を用いた局所麻酔下・日帰り手術を行っています。
全国各地からの来院者も多く、大学病院やレディースクリニックからの紹介も増えています。東京メトロ有楽町線「銀座一丁目駅」から徒歩2分とアクセスもよく、東京駅周辺や銀座など都心で働くビジネスマンの方も多く立ち寄られます。

調査概要

【調査期間】2021/09/09
【調査人数】1,055人
【調査対象】
男性53%、女性47%
20代:3.70%、30代:19.24%、40代:33.46%、50代:43.60%
【調査方法】インターネット調査

この記事の執筆医師

永尾 光一 先生

永尾 光一 先生

東邦大学 医学部教授(泌尿器科学講座)
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター
東邦大学医療センター大森病院 尿路再建(泌尿器科・形成外科)センター長

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

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