なぜ銀座リプロ外科では自由診療で精索静脈瘤手術を行うのか - 銀座リプロ外科
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なぜ銀座リプロ外科では 自由診療で 精索静脈瘤手術を行うのか

「質の高い治療を受けて精索静脈瘤を確実に治したい」と、自由診療という選択肢をお考えではありませんか。

自由診療は、決して病院のお金儲けの手段ではなく、公的医療保険制度に含まれない質の高い治療を受けるための方法です。

本記事では、当院が自由診療で行なっている精索静脈瘤手術の強みと、投資対効果が高い理由について解説します。男性不妊である自身の状態に焦りがあり、「早く確実に治療したい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

自由診療とは

自由診療とは、公的医療保険制度が適用されない医療技術や薬剤を使った診療のことです。日本の医療制度では、保険がきく「保険診療」と、保険がきかない「自由診療」に分けられます。

厚生労働省が保険診療として認めていない治療法や薬を使いたい場合、診療にかかる費用は、患者さんが全額自己負担する必要があります。費用面で敬遠する方もいる自由診療について、メリットとデメリットを確認しましょう。

自由診療を選ぶことで得られるメリットは?

自由診療を選ぶことで、患者さんは以下のようなメリットが得られます。

・個人に合わせて柔軟な治療が可能となる
・最新・高品質の医療が受けられる
・日本では未認可でも世界的に認められている治療法を選択できる
・治療の選択肢が広がる

保険診療では、全国で同じ値段・内容の治療が受けられる一方で、細かい規定があり、場合によっては最適とはいえない選択肢を選ぶことになります。

自由診療では細かい規定にしばられず、保険診療で制限される治療内容・方法にも、柔軟に対応可能です。保険診療で認可されている薬剤より、高い品質の薬や材料を使用していることも多くあります。

自由診療を選ぶと公的医療保険制度にしばられず、自分の希望に合わせて良質な医療が受けられるため、患者さんの満足度が高いことも多い点が特徴です。

自由診療にデメリットはある?

自由診療のデメリットは、原則として保険診療と組み合わせられない点です。通常なら公的医療保険制度で一部負担してもらえる部分も、自己負担しなければならない場合があります。

自由診療による医療には、十分な科学的根拠がない手法も一部存在します。公的に認められた治療法とは異なり、効果や安全性が十分でない医療を提供している悪質なクリニックがあることも事実です。

自由診療に限らず、病院やクリニックを選択する際は、患者さん自身が情報を集め、慎重に判断する必要があります。

 

診療形態による精索静脈瘤手術の違い

精索静脈瘤手術には、保険診療と自由診療の両方が存在します。

保険診療とは、保険証を提示することで医療費の一部だけの自己負担で受けられる医療です。保険診療と自由診療の違いは、以下のとおりです。

保険診療 自由診療
費用負担 原則3割 全額自己負担
診療内容の制限 法律で決められた範囲のみ 制限なし
診療にかかる費用 全国一律 医療機関ごとに決定

 

保険診療・自由診療で受けられる手術の違いを確認し、治療方法の選択に役立ててください。

保険診療

全国で保険診療にて実施されている精索静脈瘤手術には、以下のような方法があります。

手術方法 特徴 再発率
顕微鏡下低位結紮術 ・鼠径部下を切開して逆流静脈を精巣近くでまとめてしばる
・温存できる動脈・リンパ管の数は術者ごとに異なる
13.3%~
肉眼的高位結紮術 ・執刀医が目で見て精索静脈瘤を確認する
・腎臓に近い内精逆流静脈をしばる
29%
腹腔鏡手術 腹部に小さな穴を開け、カメラを挿入して手術を行う 3~7%

※当院での施術は行っておりません。
 

精索静脈瘤が男性不妊の原因であると診断されていることが、保険適用の条件です。費用の目安は、3割負担で片側約4~5万円、両側で8万円程度です。(別途、入院費・全身麻酔代・食事や差額ベット代がかかります)

保険診療の手術は、全国で行われている一方で、術者の経験や技術に治療成績が左右されてしまう点がデメリットです。選ぶ病院によっては、再発率が平均より高くなる恐れもあるでしょう。

自由診療

自由診療による精索静脈瘤の治療は、保険適用外の先進的な手術方法や、特別な麻酔薬を希望する方に向いています。

当院の日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドでは、高倍率の顕微鏡やドップラー(血流計)を使って手術を行います。局所麻酔で実施するので、日帰りで手術を受けられ、仕事を長く休まなければならないといった損失はありません。

診察・検査も含めて全額自己負担となり、手術費用は片側で約44万円です。手術の際は局所麻酔の費用22,000円と、必要に応じて休日・夜間料金や、担当医による追加料金が発生します。

永尾医師をはじめとした顕微鏡手術のスペシャリストが手術を担当するため、「術者によって治療効果に差があるのではないか」といった心配は不要です。

 

日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドの強み

当院が自由診療で行なっている日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドの強みは、以下のとおりです。

・組織を1本1本確認して分離する
・再発率が低い
・大事な動脈・リンパ管・神経を数多く温存できる
・合併症のリスクが抑えられる
・局所麻酔のため日帰りできる
・手術枠が多く、早く受けられる

トレーニングを積んで技術を獲得した、限られた医師にしかできない手術を受けるメリットを詳しく解説します。

組織を1本1本確認して分離する

組織を1本1本確認して分離することは、日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドの強みです。

鼠径部下を小さく切開したあと、高倍率の顕微鏡を使って精索にある精管・動脈・リンパ管・神経を分離します。1つ1つ細かく確認するので、手術の際に大切な組織を傷つけずに正確な処置が可能です。

残すべき部分を避け、ドップラーで血液の流れを確認しながら逆流静脈を探し、1本1本丁寧に結紮(けっさつ)したうえで切り離します。動脈や神経までまとめて結紮する保険診療の手術と異なり、必要な組織を確実に残せ、精液所見の改善が見込めます。

残した組織と処置した逆流静脈をカウントし、記録をお渡しするので、ぜひ術後に確認してください。

図1. 顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術の4つの切開部位

顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術
術式 麻酔 日帰り/入院 手技難易度 外陰部静脈処理 動脈・リンパ管温存数 ※ 再発率 精液改善率
合併症
顕微鏡下
鼠径部高位結紮術
全身 入院 普通 × 少ない 3〜6%以上 術者による
顕微鏡下
鼠蹊部結紮術
全身 入院 普通 × 少ない 3〜6%以上 術者による
顕微鏡下
鼠蹊高下結紮術
局所 日帰り/入院 難しい × 少ない 3〜6%以上 術者による
顕微鏡下
鼠蹊下結紮術
ナガオメソッド
局所 日帰り 非常に難しい
オナガメソッドのみ
多い◎ 0.1%◎ 精液改善87%
合併症なし
顕微鏡下
陰嚢上部結紮術
局所麻酔 日帰り/入院 難しい × 少ない 3〜6%以上 術者による
精索静脈瘤高位結紮術
麻酔 日帰り/入院 手技難易度 外陰部静脈処理 動脈・リンパ管温存数 ※ 再発率 精液改善率
合併症
腹腔鏡手術 全身 入院 普通 ×
(再発リスク高)
なし 3〜6%以上 術者による
※精巣水瘤 7~43%
※精巣萎縮の可能性あり
肉眼的高位結紮術 全身 入院 普通 ×
(再発リスク高)
少ない 3〜6%以上 術者による
※精巣水瘤 7~43%
※精巣萎縮の可能性あり

※ ヨーロッパ泌尿器科学会ガイドライン2025

 

図2. 顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術(精密さ)

 

再発率が低い

日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドのメリットの1つは、再発率が低い点です。

精索の静脈には、腎臓に近接する内精索静脈と、精巣寄りの外陰部静脈(外精静脈)があります。一般的に、日本における精索静脈瘤手術では内精索静脈の逆流だけが処置されます。

しかし、外精静脈の逆流が残っていると精索静脈瘤が再発してしまい、妊娠が叶わなかったり再手術が必要となったりするでしょう。

当院の手術では、内精逆流静脈だけでなく、精索の外側に位置して見つけにくい外陰部逆流静脈(外精逆流静脈)も丁寧に結紮しています。

保険診療で行われる顕微鏡下低位結紮術でも、精巣近くの逆流静脈を処置しますが、再発率は13%を超えています。一方で、当院の日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドを受けた方の再発率は0.1%です。

保険適用で精索静脈瘤を治療できたとしても、再発し、複数回手術が必要となれば時間と費用がかさみます。手術を受ける病院を選ぶ際は、長い目で見てコストパフォーマンスを計算することをおすすめします。

合併症のリスクが抑えられる

合併症のリスクが抑えられる点も、日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドの強みの1つです。

精索静脈瘤手術は、術式や術者の技術によっては、以下のような合併症が起こる可能性が少なからずあります。

・陰嚢水腫
・精巣萎縮
・血流障害
・神経障害(しびれ)
・腸管出血

陰嚢水腫とは、陰のうの中に水が溜まって膨らむことです。特に腹腔鏡手術では、陰嚢水腫を発症する確率は5~12%で、1割近くの人にリスクがあります。

合併症は、手術の際に、残すべき動脈・神経・リンパ管を逆流静脈とまとめて結紮してしまうことでも起こります。しかし、日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドなら逆流静脈以外の組織を温存できるため、合併症を心配する必要はほとんどありません。

局所麻酔のため日帰りできる

日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドは、局所麻酔で実施するため日帰りが可能です。

当院では、手術のために独自に開発した7段階の麻酔法を使います。作用時間の異なる2種類の麻酔を組み合わせることで痛みを最小限に抑えられ、小学6年生から日帰り手術が可能です。必要に応じて鎮痛剤を処方するため、帰宅後の痛みが心配な方もご安心ください。

日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドは、患者さんの身体的負担が少なく済むように考慮されており、翌日から普段の生活に戻れます。軽い運動であれば1週間後から再開が可能です。

治療のために仕事を長く休む必要がなく、忙しい方も手術に臨みやすい点が魅力です。

日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドの治療成績を詳しく確認する

 

当院の精索静脈瘤手術は投資対効果が高い

当院の精索静脈瘤手術は、以下の理由から投資対効果が高いといえます。

1.術後は不妊治療が不要になる可能性がある
2.一度の手術で効果が継続する

精索静脈瘤を治療する多くの方は、男性不妊を改善し、赤ちゃんを授かりたいと願っているでしょう。手術によって期待できる効果について解説します。

理由1.術後は不妊治療が不要になる可能性がある

術後の不妊治療が不要となる可能性があることは、日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドの投資対効果が高いといえる理由です。当院では、術後に87%の方の精液所見が改善し、パートナーの自然妊娠が可能となった男性が大勢います。

今後、婦人科でかかる治療費を抑えられ、女性が割かねばならない時間・精神的負担や体のつらさも軽減できるでしょう。

日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドは、公的医療保険制度が適用されません。しかし、将来的にかかる不妊治療代が不要になり、パートナーの負担を減らせることを考えると、手術代を超える価値があるのではないでしょうか。

理由2.一度の手術で効果が継続する

日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドは、一度の手術で効果が持続し、投資対効果が高いといえます。術後に精索静脈瘤が治癒すれば、2人目・3人目のお子さんを望んだ際にも新たな治療は必要ありません。

精索静脈瘤を手術せず、体外受精や顕微授精のような対症療法で対応した場合は、次のお子さんを望んだ際にも同じだけの治療費用が必要です。

再発率の低い当院の手術なら、精巣機能の根本的な改善が望め、造られる精子の量や質の維持が期待できます。精巣機能を良い状態に保つことで、年齢を重ねたときの更年期障害の悪化も防げるため、男性の人生において非常に有用な治療です。

 

当院の男性不妊治療と精索静脈瘤手術への思い

当院では、男性不妊の根本的な治療を通して、赤ちゃんを望む夫婦をサポートしたいと考えています。

精索静脈瘤の手術は以前から行われていましたが、精巣動脈やリンパ管などを損傷するリスクがあり、術者によって治療の精度が大きく異なっていました。

当院の永尾医師は、治療の精度を高めるために、高い倍率での顕微鏡下で組織を精密に分離し、重要な部分を傷つけずに逆流静脈のみを処置する手術を開発しました。

精液所見が悪く男性不妊だと診断された場合、日本では男性側の治療をせずに体外受精や顕微授精といった不妊治療のステップアップが勧められがちです。生殖補助医療には、高額な費用がかかるうえ、女性の身体的負担が大きいという問題があります。

不妊男性の約40%に見られる精索静脈瘤を治療することで自然妊娠が叶えば、夫婦の負担を大きく減らせるでしょう。

男性不妊はデリケートな問題で、自分が原因でお子さんを授かれないと知り、自信を失ってしまう方もいます。当院の手術によって、家族計画を実現するとともに、自信を回復していただければと考えます。

 

再発率が非常に低い精索静脈瘤手術は当院へ

再発を抑え、精索静脈瘤を確実に治療したい方は、当院へご相談ください。当院では、自由診療で質の高い治療を提供しています。

完全予約制で、プライベートな空間を保ったうえで診察するので、「誰かに知られるのではないか」といった心配は不要です。土日にも診察・手術の対応ができ、遠方にお住まいで来院が難しい方には、オンライン診療も行なっています。

当院の精索静脈瘤手術は、手術時間がわずか1時間しかかからないうえ、局所麻酔で行うので日帰りが可能です。短時間かつ身体への負担が少ない手術方法により、患者さんの身体的・心理的な負担を大幅に軽減しています。

さらに、高度な技術により再発率を0.1%まで抑え、手術後の精液所見の改善率は87%と高い成果を上げていることが特徴です。

当院は手術枠を多く設けており、2週間ほど待てば手術が受けられます。自由診療だからこそ高い治療成績が望める、当院の日帰り顕微鏡下精索静脈瘤手術・ナガオメソッドによって、今後の妊活をスムーズに進めましょう。

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この記事の執筆医師

永尾 光一 先生

永尾 光一 先生

東邦大学 医学部教授(泌尿器科学講座)
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター
東邦大学医療センター大森病院 尿路再建(泌尿器科・形成外科)センター長

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

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