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陰茎プロステーシス手術とは

シンプルな曲げ伸ばし式(ノンインフレータブルタイプ)のプロステーシス(インプラント)を陰茎海綿体内に移植する手術です。これまでの臨床データから、合併症になるリスクが低い安全な手術であること、普段の違和感も少ないことが立証されています。
移植後は勃起させたいタイミングにて位置を移動していただくことで、性交に十分な硬さを維持することが可能となります。詳細につきましては診療時にご説明させていただきます。

当院の陰茎プロステーシス手術は日帰りが可能なため、関東以外の遠方から手術に来られる方もいらっしゃいます。また年齢で制限されませんため、80歳代後半で手術を行い、定期的に満足な性行為を行っている患者さまもいらっしゃいます。

また、本手術は他の手術に比べて陰茎の細さが気になる患者さまもいらっしゃいます。その際にはED治療薬を使用したり、陰茎海綿体の外側に補強用のプロステーシスを追加移植して陰茎を太くするなどの対応も可能です。
 

ED治療の種類

ED治療には、ED治療薬の服用や、陰圧式勃起補助具(バキュームディバイス)、プロスタグランジンE1の陰茎海綿体注射(注)、男性ホルモン補充療法、陰茎形成術、血管手術などがあります。

陰茎プロステーシス手術は、ED治療の最後の治療法となるため、陰圧式勃起補助具や陰茎海綿体注射を試したいと言っても、後戻りはできません。良く考えてから行う必要があります。
 

日帰り陰茎プロステーシス手術のメリット・デメリット

メリットとしては、自然な流れで性行為が臨めるようになり、射精やオーガズムの障害とならず、ほぼ100%で満足な性交可能となります。
また、日帰りで局所麻酔で行うので、手術も1時間程と比較的簡単にお受けいただけます。費用に関しても、ED治療薬や陰茎海綿体注射を長年使い続けた場合と比べ、ランニングコストが低くてすみます。

デメリットとしては、MRIは問題ありませんが、膀胱鏡検査などでは障害になる場合があります。また、一度にかかる費用が高額こと、感染を起こしやすく感染を起こした場合は摘出するなど再手術が必要があります。特に、糖尿病のコントロールが出来ていない方では感染リスクが高くなります。

当院の医師が開発した術式は、このように糖尿病がコントロールできていない患者様でも、感染リスクを抑え、良好な結果を得ることができています。
合併症やトラブルが多いということからも、経験があり治療成績の良い先生選びが大切と言えます。
 

プロステーシスの種類

ノンインフレータブルタイプ インフレータブルタイプ

 
この陰茎プロステーシス手術は、正常の勃起で血液が充満する場所である陰茎海綿体内に通常移植されます。
陰茎プロステーシスは2つのタイプがあり、一方は水の移動によるポンプ式のインフレータブルタイプ。もう一方は、棒状で曲げ伸ばし式のノンインフレータブルタイプです。

インフレータブルは、入院で全身麻酔での手術となります。材料も高額で、手術費用と合わせると、車一台を購入できる程度となります。

ノンインフレータブルは、手術も比較的簡単で、日帰りで局所麻酔で行えます。費用は、手術の費用に材料費がかかります。

いずれも手術が成功すれば、ほぼ100%で性交可能ですが、感染した場合は摘出する必要があります。

こちらの材料は、日本では認可されていないもので、FDAの認可を受けた材料を、アメリカより医師が個人輸入いたします。
 

手術までの流れ

診察 問診および陰茎海綿体注射のテスト
※当院では無理な手術はお薦めしないので、先ずは全ての可能性を試させていただきます。
これまでも手術希望でいらした方のうち、約半数で陰茎海綿体注射の効果があり、注射での治療を継続されています。

手術の説明 陰茎海綿体注射で効果がない場合は、手術の詳しいご説明をいたします。
術前検査 血液検査で感染症の検査
※必要に応じて糖尿病の検査
手術予約
※HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の値によっては、手術をお受けいただけない場合がございます。
 

手術の流れ

陰茎プロステーシス手術の流れをご紹介します。
 

術前

前日または当日朝  剃毛をしてください。電気シェーバーで綺麗に毛を剃ってください。
お食事 ご予約の3時間前までにお済ませください。
来院 ご予約の時間にご来院ください。
説明 術後の注意などを、詳しくご説明します。
 

術中

手術は1時間程度です。局所麻酔のため、先生と楽しいお話しなどをしながら、リラックスした状態でお受けいただいております。
 

術後

翌日 シャワー可能
10日後  入浴 飲酒可能
1カ月後  自慰行為
2カ月後  性行為
 

費用

手術は自己負担で行います。手術の曜日や時間帯によって費用が異なります。
陰茎を太く亀頭の不安定さの改善のため、陰茎海綿体外側に陰茎補強用プロステーシスの追加移植をお勧めしています。

手術代 550,000円
材料費 350,000円
陰茎補強用プロステーシスの追加移植(亀頭安定と陰茎を太くする) 220,000円(同日の場合)
330,000円(別日の場合)
麻酔代 22,000円
土日・祝の追加費用 22,000円(1.5時間枠毎)
時間外(17時以降)の追加費用 55,000円(1.5時間枠毎)

 

合併症・リスク

手術の合併症やリスクとしては、感染・びらん・器具の故障などで再手術が必要となることがあります。特に、糖尿病コントロール不良例では感染リスクが高くなります。
 

信頼できる先生選びが重要

陰茎プロステーシス手術は、一度入れてしまうと、その後他の治療の選択は無くなります。
術後トラブルも多く、きちんとした施設、実績のある医師による手術をお受けいただく必要があります。
当院で使用する陰茎プロステーシスは、ノンインフレータブルタイプです。感染、脱出、持続する疼痛が無ければ90%以上が満足しています。
尚、当院の医師は、既に200名以上の実績があり、これまでにトラブルや合併症の経験もなく、患者様には安心してお受けいただいております。
 

よくある質問

  • 手術費用は保険適用外ですか?

    自由診療となり、自費です。

  • 自然な勃起が可能になりますか?

    可能です。雰囲気を壊すことなく、勃起させることができ、ほぼ100%で満足の行く性交渉をされています。

  • 注射など他の治療との違いは何ですか?

    陰圧式勃起補助具や陰茎海綿体注射とは違いは、吸引したり針を刺したりしないので、痛みがありません。また、望んだときいつでも勃起させることができ、望むだけ勃起を持続できること、雰囲気を壊さず自然な性交が可能になります。この手術は患者様満足度も非常に高いです。

この記事の執筆医師

永尾 光一 先生

東邦大学 医学部教授(泌尿器科学講座)
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター長
東邦大学医療センター大森病院 尿路再建(泌尿器科・形成外科)センター長

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

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