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不妊治療に協力的でない旦那様。夫婦の協力が必要不可欠な理由を解説!

不妊治療は通院と治療の負担があり、プライベートとの両立に大変さを感じることもあります。一般的に女性は、男性よりも1ヶ月の受診が2~3回多く、身体的・精神的負担を感じることが多いです。

そんなとき、旦那様が通院に付き添ってくれたり、積極的に治療を受けてくれたり、協力的であればとても頼りになります。しかし、非協力的な場合、治療をスムーズに受けられないことや、治療が想定以上に長引くことも考えられます。

不妊治療は治療の成果が見えないことも多く、必ず結果を伴うものでもありません。不妊治療を乗り越えるためには、日頃からお互いを思いやる気持ちや、身体を労わり合える関係性が大切です。

今回は、不妊治療で夫婦の協力が必要不可欠な理由を、詳しく解説します。

 

男性不妊・精索静脈瘤にお困りのかたへ
男性不妊の40%精索静脈瘤が原因

男性不妊の40%にある精索静脈瘤は、精巣やその上の精索部(精管、血管、神経、リンパ管などを覆う膜)に静脈瘤(じょうみゃくりゅう・静脈の拡張)が認められる症状のことを指します。一般男性の15%に認められ、男性不妊症患者の40%がその疑いであるとされています。

旦那様が非協力的な場合に起こる問題とは

不妊治療は2022年4月から保険適用になり、3割負担で治療を受けられるようになりました。経済的負担が軽くなったことで治療のハードルも下がり、不妊治療の保険適用化は、治療を前向きに考えるきっかけになったという方も多いです。

しかし、治療のハードルが下がったとはいえ、不妊治療に対して夫婦間の温度差があることもあります。特に、旦那様が非協力的であることは、不妊治療を乗り越えていくには、とてもハードルが高い問題です。

お二人のお子様を授かるために、不妊治療に前向きに取り組む奥様。一方で、検査や通院に乗り気ではない旦那様。これでは、肉体的・精神的負担が、一方的に奥様へ向かうばかりか、いつかは夫婦間の絆に亀裂が入ってしまいます。

不妊治療は、夫婦の絆の強さを試すものではありません。お二人で「治療を始めたい」という、強い気持ちを持ってから治療を開始することがとても重要です。
では、旦那様が非協力的な場合に起こる問題は、どのようなものがあるのでしょうか。

治療の継続・中断などの判断ができない

旦那様が非協力的である場合、治療の継続・中断などの判断ができないことが考えられます。

不妊治療は、必ず結果が伴うものではありません。そして、治療費や治療期間など、夫婦で考えることはたくさんあります。一概に不妊治療といっても、さまざまな治療方法があり、夫婦によって治療方法やリスクが異なります。

旦那様が非協力的である場合、治療方法や費用などを十分に話し合えず、経済的にも精神的にも疲弊してしまう恐れがあります。

離婚に至るケースも

旦那様が非協力的である場合、結果的に離婚に至る可能性もあります。

不妊治療は、夫婦二人で乗り越えることが必要不可欠です。どちらか一方だけに負担がかかり過ぎることで、夫婦間の溝を深めてしまうことも。治療を通して、夫婦の負の部分ばかりが目につき、結果的に離婚を決断する方が多いのです。

不妊治療は女性側の問題だという考えがまだ根強く、旦那様が積極的に受診するケースは依然として少ない状況です。不妊治療を開始してからの孤独感は、夫婦でしか分かり合えません。

治療を通して、辛い思いをすることもあるでしょう。そんなときに、お互いが支え合う存在であることは、お子様を授かってからもずっと大切なことなのです。

男性が協力的でない場合に治療が難航する

旦那様が非協力的であることで、男性不妊だった場合に治療が難航する恐れがあります。後述しますが、不妊の原因割合はほぼ男女同数です。女性側に治療が必要な場合もあれば、男性側に治療が必要な場合も、ほぼ同じ確率であるのです。

仮に旦那様に不妊の原因があった場合、詳しい原因を探るために検査が必要になります。非協力であることで治療が先に進まず、最適な治療方法を知ることが難しくなるケースもあります。

医師は非協力的な旦那様に、治療を無理強いすることはできません。しかし、不妊治療をするにあたって、旦那様の協力は必要不可欠です。夫婦で、不妊治療に対する気持ちを確かめ合い、お互いの身体や心を尊重し合える関係性が求められます。

夫婦でゆっくりと話し合う時間を取ってみてはいかがでしょうか。

 

男性不妊と女性不妊の割合

男性不妊と女性不妊の割合

男性不妊と女性不妊の割合はほぼ同数です。そして、男性不妊のうち、約9割は精子の異常といわれています。年齢が若い健康な方でも、子どもが授かりにくい原因が不妊であることも。また、35歳以上になると、男女共に不妊の割合が高くなります。

保険適用での治療には、女性の年齢制限があることをご存じでしょうか?治療開始時点で女性の年齢が「43歳未満」であることが保険適用の条件です。

また、女性の年齢によって、保険適用の回数に制限があり、40歳以上43歳未満の女性の場合は「子ども一人につき最大3回まで」となります。

不妊は自然に改善するものではなく、早期治療が必要です。男女共に年齢を重ねるごとに、不妊治療の成功率が下がる傾向にあります。早期に夫婦で病院検査を受け、原因を探る必要があります。

男性不妊の原因

男性不妊の場合「精索静脈瘤(造精機能障害)」「性機能障害」「精路閉塞障害」「ホルモン低下」「その他」に分類されます。

精索静脈瘤(造精機能障害)

造精機能障害は、精子を作る機能が低下した状態です。
男性不妊の約80%が、造精機能障害を占めています。精巣の機能が低下し、精子の数や精子の運動が低下することで、子供が授かりにくくなります。

造精機能障害の方の約半数は原因不明ですが、治療可能な疾患で最も多いのが精索静脈瘤です。精索静脈瘤は、男性不妊の約40%に認められる病気です。精索静脈瘤の治療を放置すると、精巣機能の低下や男性ホルモンの減少などを引き起こします。

さらに悪化すると、精巣の石灰化や精巣腫瘍のリスクを高める原因になります。精索静脈瘤の治療は、男性不妊治療の経験が豊富な生殖医療専門医に相談してください。
精索静脈瘤手術に関して詳しくはこちらをご覧ください。

性機能障害

性機能障害は「勃起障害」と「射精障害」に分けられます。

性機能障害によって性行為が満足にできず、子どもが授かりにくくなります。勃起障害では、性行為のときに十分な勃起を維持することができない状態です。過度なプレッシャー(心理的な要因)や、高血圧や糖尿病(身体的な要因)で起こります。

また、射精障害は、勃起はできても射精ができない状態です。射精障害には早漏や逆行性射精、神経性射精障害などのタイプに分けられます。最近では、射精障害の中でも、膣内射精障害の方が増加しています。

性機能障害は、原因と症状から適切な治療を探っていきます。

精路閉塞障害

精路閉塞障害は、精子の通り道が閉塞されていることで起こります。精巣は正常に機能しているものの、精子が外に出せない状態です。

しかし、精子以外の射精液は出せるため、自覚症状がなく発見しにくい病気です。手術によって治療が可能ですが、難易度の高い専門手術(銀座リプロ外科では日帰りパイプカット再建術を行ている)となります。また、精子に異常はないため、精巣から精子を採取することができれば、体外受精が可能です。

ホルモン低下

ホルモン低下による造精機能障害には、ホルモン補充療法があります。注射ですが最近では自宅での自己注射が可能です。

 

不妊治療を協力してもらうためには

非協力的な旦那様に、不妊治療を協力してもらうためには、どのようなことが必要なのでしょうか。

不妊治療を開始する前に「本当に子どもを授かりたいのか」を話し合いましょう。そして、不妊の原因がどちら側にあったとしても、お互いに支え合い、心の拠り所であることを伝え合ってください。

また、不妊治療で夫婦仲が悪くなってしまうことは、誰もが望まない結果です。治療が難航したときや、治療費のことなど、起こりうる問題は事前に方向性だけでも決めておきましょう。

旦那様に不妊治療を協力してもらうために、治療に要する期間・金額・仕事を調整する必要性など、具体的に伝えることもおすすめです。

子育てと同じく、不妊治療も夫婦どちらも初めてということがほとんどです。治療開始後に、知らなかったことも沢山出てくるでしょう。

旦那様は、非協力的なのではなく、なぜ治療が必要なのかが理解していない可能性もあります。数字などで具体的な情報を伝えると、旦那様の理解が得られやすいかもしれません。

また、一般的な「性差」の話ですが、男性はいろいろなことを同時にできない方が多い傾向があります。女性はいろいろなことを同時にできる方が多いですが、男性は仕事のことを考えているときは、他のことを考えられない方が多いのです。

家庭内で検査や通院の話題が全く出てこず、不妊治療への熱意を感じられない場面もあるかもしれません。

奥様からすると「本当にやる気があるの?」と不安になってしまいます。実際には「熱心に不妊治療の話をすると、妻へプレッシャーを与えてしまうかも」と考えている旦那様もいます。

不妊治療は「乗ってしまったら、なかなか降りられないレール」と表現されることもあります。そして、子どもを授かったあとの、妊娠・出産・育児は地続きです。治療後も、目まぐるしく生活環境が変わっていきます。

お互いの気持ちを伝え、納得がいくまで話し合いましょう。
ゴールの見えない治療だからこそ、迷ったときにはいつでも相談し合える関係性を築いておく必要があります。

 

精索静脈瘤の検査・治療は銀座リプロ外科へ

男性不妊の中でも精索静脈瘤は、男性不妊の約40%を占めています。精索静脈瘤の手術は、医師の高度な技能と知識が必要です。しかし、精索静脈瘤の専門医は全国に約90人と、非常に少ないのが現状です。

男性不妊でお悩みの方は、東京銀座にある「銀座リプロ外科」へご相談ください。

当院では、日帰り顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術・ナガオメソッドが可能です。ナガオメソッドにより、自然妊娠(タイミング法)まで改善した方も多くいらっしゃいます。

まだ精索静脈瘤かどうか検査されていない方、治療についてお悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください。当院では、年間800例を超える精索静脈瘤手術を行い、精液所見で87%の改善、再発率は0.5%以下の実績があります。

不妊治療は女性だけではなく、男性にも治療が必要なことがあります。早期検査・治療は、妊娠の可能性を高め、不妊治療期間を短期間で済ませることが可能です。
夫婦二人で、一緒に不妊治療を乗り越えていけるよう、全力でサポートいたします。

精索静脈瘤手術に関して詳しくはこちらをご覧ください。

施術の紹介

男性不妊症とは?原因や検査・治療方法を解説

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この記事の執筆医師

永尾 光一

日本泌尿器科専門医

永尾 光一先生

東邦大学 医学部教授(泌尿器科学講座)
東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター長
東邦大学医療センター大森病院 尿路再建(泌尿器科・形成外科)センター長

昭和大学にて形成外科学を8年間専攻。その後、東邦大学で泌尿器科学を専攻し、形成外科・泌尿器科両方の診療科部長を経験する(2つの基本領域専門医を取得)。得意分野はマイクロサージャリーをはじめとする生殖医学領域の形成外科的手術。泌尿器科医の枠を超えた細やかな手術手技と丁寧な診察で、様々な悩みを抱える患者さんから高い信頼と評価を得ている。

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